不安障害
不安障害とは

人前で緊張してうまく話せなくなる「あがり症」は普通にみられることです。
しかし不安や緊張が過度になりすぎて、日常生活や社会生活にまで影響が出るようになると不安障害の可能性があります。
パニック障害
突然、理由もなく、動悸やめまい、息苦しさなどの身体症状とともに、「このまま死んでしまうのではないか」と思われるほどの、強い不安や恐怖を伴うパニック発作を繰り返す疾患です。
女性に多く、男性の2.5倍の頻度で見られます。
これらの症状は、通常発作の出現から10分以内にピークに達した後、自然に回復するため、特に治療は必要ありません。
しかし、放置すると発作の度に「また発作が起きたらどうしよう」という「予期不安」が強化され、発作を起こした特定の場所や、エレベーターなど発作を起こした時に逃げられない場所を極端に避けるようになり、日常生活に支障をきたしてしまいます。
社交不安障害
人前で話すなど大勢から注目されるような状況で、過剰な不安や緊張のために、普段通りの振る舞いができなくなってしまう状態を指します。
学校や職場に行けなくなるなど、日常生活や社会生活に支障をきたしてしまう状態です。
不安障害の治療
薬物療法
抗うつ薬や抗不安薬が使用されます。選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の効果が高いとされています。
精神療法
治療者との対話を通して、不安や恐怖が高まる状況を整理し、適切な対処行動をとれるようになることを目指します。